ラミー スカラ万年筆・レビュー

現在の筆頭万年筆、Lamy スカラ。適度に重く適度に太い軸と、パイロットF14kニブ、自家調合インク<BBB>

 

アウトライン:
全体的なデザインはLamy CP1Lamy サファリ位の大きさに拡張した感じで、シルエットはサファリにかなり似ている。が、素材はほぼ金属製なのでかなりずっしりした重さ。

持ち心地はちょっとしたステッキの様な、ソリッドで重量感あるエレガントな軸。

 

仕様:
キャップは嵌合式。脱着の際は確かなクリック感とスムーズな脱着感が両立しており高級感がある。

クリップはバネ式。エッジが立っているからCP1程ではないが十分な攻撃力を持っているので取り扱い注意。
マットブラックの塗装は適度に抵抗ある手触りでいい感触。しかし皮膜が弱いのか私のスカラはキャップ部分のエッジの塗装が少しペリッと剥がれてしまった。

首軸部分は鏡面仕上げ。しかし使っていてツルツル滑るという感じはしないかな。
この長いグロスの主軸と胴軸のレイアウトは絵筆のデザインのアナロジーと思われる。

 

構造:
首軸はCP1プラチナコートと違いほぼ金属製で頑強。

私はこの首軸がペン芯を収める部分のプラスチックをドリルやヤスリで削って拡張し、シュミット系の首軸インナー部分のペン芯ユニットを移植してパイロット カスタムの金ニブを使用できるように改造してある。

その際注意点として、スカラのキャップ内部はラミー系のニブが収まるギリギリの空間しか確保されていないので、かなりニブを首軸側に押し込めなければならない。キャップ奥にニブの先端がつっかえてしまうので。
だからシュミット系のペン芯の横幅を一回り細く紙ヤスリで削るなどの擦り合わせが必要となる。

ラミー スカラ

 

総評:
私は基本的にストーリアの混色インクを使っていたのだけど、ある程度の太ニブで長文を書いていると途中で息切れみたいにインクが出てこなくなることがあって、それが嫌でパイロットのインクを使うことにした。

顔料系はもともとフローがあまり良く無く、さらにインクは混色すると粘度が上がってフローが悪くなるらしい。

で、パイロット・ブルーブラックは染料系ながら耐水性があるのでしばらく使っていたが、その色の薄さと明るさにどうしても我慢ならず、パイロット・ブラックと混色してみたらかなり理想のブルーブラックが出来上がった。(耐水性は顔料に比べるとオマケみたいなものだが…)

この混色インクBBBと、パイロットF14kニブ、そしてスカラの適度に重く太い軸の組み合わせが私の手に実によくなじみ、現状手持ちのペンの中で一番使い勝手がいい。

頑強な軸と適度な重さ太さ、良好なインクフローで途切れなくガシガシ使い込めるのが使っていて本当に楽しい。

 

私の用途ではラミー系のニブは線が太すぎて使えないので、ラミーの軸を使う際はかなりの改造をするのだけど、結局市販の製品は自分にとって理想の道具を作るための素材に過ぎない、と思うので、これからもどんどん改造していくと思う。
あまりドリルとか使わない可逆的な改造で済ませるのが、本当はいいんだろうけど。

ラミーの軸は過去の延長でない、現代の新しい万年筆をつくろうという気概を感じるので、改造してでも使いたい魅力がある。

ちなみにラミーのニブとペン芯はラミー2000以外金ニブも含め全て共通であり、互換性があるものと思われる。
ペン芯を外すのにかなり苦労する軸もあるけど、かなり頑張ればなんとかなる。

 

万年筆は軸とニブとインクと紙の組み合わせの試行錯誤が楽しいのだけど、偶にこういうぴったりと歯車がかみ合ったようなベストな組み合わせができると嬉しくなる。幸せ。

ラミー スカラ

 


スペック:
Lamy Scala/ラミー スカラ

-全長・14.1cm(キャップ有り)/13.2cm(キャップ無し)
-最大重量・42g(キャップ含め)/25g(キャップ無し)
-最大軸径・1.6cm(キャップ有り・クリップ含め)/1.2cm(キャップ無し)

Lamy Safari/ラミー サファリ (参考用)
-全長・14cm(キャップ有り)/12.9cm(キャップ無し)
-最大重量・18g(キャップ含め)/10g(キャップ無し)
-最大軸径・1.7cm(キャップ有り・クリップ含め)/1.2cm(キャップ無し)

投稿者:

ノクタジュール

万年筆が好きな人。