ヤード・オ・レッド バイスロイ万年筆 ビクトリアン・レビュー

銀軸と木軸はしっかりした物が良いなぁ、と思っていて、銀軸ならこれかなぁ、と考えていたヤード・オ・レッド バイスロイ万年筆

個人的には華麗でデコラティブなものは気が引けてしまうのだけど、個人的に縁を感じた事も有り、いつもと違う道を歩いてみようと思い戦列に加わって頂く事となった。

ニブはパイロットのEF14kニブを使用。インクは染料インク<BBB>
染料インクならではの筆記感と極細金ニブの書き心地で、紙面に細い線をスラスラと引くのが楽しい。

 

アウトライン:
シルエットは葉巻型細軸で、ウォーターマン・メトロポリタン万年筆をさらに若干細くした位の細さ。

軸全体に手彫りの彫刻が施してあり、ペンというよりは何かの手工芸品といった趣。
この手作業は失敗したら軸一本丸々駄目になってしまう為、とても根気の要る作業だと思われる。正に職人技と言った所か。

 

素材はスターリングシルバーのみを用い、全製品に生涯保障が付いているそうだ。
銀は全金属中最大の可視光反射率を誇り、金属ながら手にはやさしい触感をもたらす。

ヤード・オ・レッド バイスロイ万年筆 ビクトリアン

 

ディテール:
キャップは嵌合式。開け閉めは固めで素っ気無く、あんまセクシーじゃない。

首軸はキャップを開け閉めすると細かな傷が付いて来て、更にプレーンな表面なので傷が目立つのが悲しい所。

キャップは一応ポスト出来るけど、跡が付くだろうから止めておくのが無難だと思う。

 

クリップは金属の剛性で挟み込むタイプ。大きすぎるものを挟むと戻らなくなるので取り扱い注意。
根元部分にはシリアルナンバーが刻まれている。

キャップ側面には2.6cm×0.8cm位の結構広めな名入れスペースが有る。

 

キャップと胴軸にはMacのメニューバーの如く小さなアイコンが並んでいて、それぞれ
・ブランドロゴ
・ヨーロッパ協定基準マーク
・スターリングシルバー表示
・バーミンガム鉱石検査協会ロゴ
・スターリングシルバーを表すライオンマーク
・製造年を表す表示
を意味するそうだ。

付属のコンバーターはペリカン・コンバーターと同型で無刻印のもの。

 

デフォルトのF18kニブは海外のものなので線幅が太く使い難い為、私のはパイロット・カスタムのEF14kニブに換装した。

デフォルトのニブ自体は簡単に外せたが、ペン芯が抜けなくて(何らかの外れない仕組みになっている模様)、パイロットニブのエラをニッパーとペンチで切り落とし、切断面をヤスリがけして整えて首軸入り口から押し込んでいる。
金ニブのエラを切り落とすのは流石に勇気が要った…

 

総評:
モンテベルデ・ツールペン万年筆を使った時も「これは万年筆というよりは金槌やドライバーの様な工具だな」と思ったが、この軸も使ってみて「これは万年筆というよりは銀食器やシルバーアクセサリーの様な銀細工だな」と感じた。
そんな毛色の変わったエレガントな一本。

ヤード・オ・レッド バイスロイ万年筆 ビクトリアン

 


スペック:
Yard-O-Led Viceroy: Victorian/ヤード・オ・レッド ヴァイスロイ:ヴィクトリアン

-全長・13.9cm(キャップ有り)/12.4cm(キャップ無し)
-最大重量・31g(キャップ含め)/19g(キャップ無し)
-最大軸径・1.4cm(キャップ有り・クリップ含め)/1cm(キャップ無し)

Lamy Safari/ラミー サファリ (参考用)
-全長・14cm(キャップ有り)/12.9cm(キャップ無し)
-最大重量・18g(キャップ含め)/10g(キャップ無し)
-最大軸径・1.7cm(キャップ有り・クリップ含め)/1.2cm(キャップ無し)

投稿者:

ノクタジュール

万年筆が好きな人。