ターンX・デザイン分析

魔法のように発達した科学と金属によって造られた神話上の神、ないし怪物。

 

コンセプト:
「調和」に対する「混沌」。ターンAに対する反転しても意味の変化のない「不変」。リペアを繰り返しながら生きながらえる伝説的モビルスーツ。修復され、機能分化し、長い年月のうちに左右の対称性を失った身体要素のコンビネーション。シンプルな骨格にブロック要素の集合。

 

アウトライン:
全体のシルエットはスモーガンダム(ターンAガンダム初期案)を踏襲し、円柱や球体等シンプルなフレームに装甲パネルを取り付けたもの。
腰部を中心に両肩の突起とつま先を頂点にそれぞれ逆三角形と正三角形を形作り総体としてX字を成し、それを頭頂部、肩部、腕部の織り成す稜線が繋いでいる。
各身体要素はそれぞれ分離して攻撃機になるというアイデアの為小型の宇宙船のような形状をしている。

 

ディテール:
頭部:

ターンAの頭部から要素を抜き出し、西洋甲冑風にアレンジしたもの。流体力学にかなっており、目は悪役風に細くつり上がったスリットで表現されている。

 

胴体:
寸胴のようにシンプルな円柱を大きな装甲パネルが覆い、その広い面をカンバスにX字状の傷が大きなスリットで表現されている。
襟元の形状がレトロモダンで洒落ている。水平のアンテナバーと共にスモーガンダムから継承した要素。

 

腰部:
身体全体でX字を形作る際の中心点。

 

肩部:
半月状になっており、機体の進行方向を視覚的に示している。突起部は上半身の逆三角形なマッシブなシルエットを形作る重要な要素。
なだらかな稜線が腕部に繋がるシルエットはスモーガンダムからの継承。

 

腕部:
左右で形状が異なり、左右非対称というコンセプトの表現。
肘部の装甲形状は肩アーマーと干渉しない様に切り欠きになっている。
右腕は楕円体を面分割しただけのシンプルな造形ながら非常にカッコいい。(この各パーツをラインで繋げていると言うか大雑把な図形を面分割して細かな造形に落とし込んでいると言うのはミード氏の奥義なのかもな…)

 

脚部:
逆関節構造に近く、接地面すら斜めという型破りなデザイン。
側面ら見ると腿+膝アーマーと脚部側面が同形状であり、脛、爪先、踵は正三角形と言うシンプルな造形を面分割しただけながら非常に複雑な面構成をしている。
つま先は攻撃機になった際の打突用ブレードという設定。
大きなプレートが折りたたまれて展開変形する様は折り紙のよう。

 

背面:
巨大な甲羅状のウェポンプラットホームを背負い、形状は上半身同様逆三角形をなし、下半身の正三角形と合わせてX字を形作る。
ウェポンプラットホーム上部の頭部と重なる部分は窪みになっていて、頭部への視点誘導線を形作る。
一次装甲の無い背面は機械的なディテールやスラスターベーンによって前面と異なる表情を見せる。

 

感想:
これ迄のアニメロボットデザインはこのターンXに至るためのものと思える程の、一つの極み。

MGターンX・制作もよろしく。

ターンX

 

ミード・ガンダム:
スモーガンダムと言うプロダクトデザインを基礎にしたデザインから、アニメ的な、プロダクトデザインをファッションとして纏ったキャラクターデザインとしてのテイストを徐々に消化し、ターンXに至る過程が纏められた興味深い一冊。

デザイナーとイラストレーターの違いを教えて貰った。

ミード・ガンダム
MEAD GUNDAM [復刻版]

投稿者:

ノクタジュール

万年筆が好きな人。